このような悩みを抱えている人はいないでしょうか?
この記事では、転職が決まった人が、退職時に有給休暇を最大限消化するためのポイントを紹介しています。
転職先が決まり、今まで取得できずにたまっていた有給休暇を少しでも多く消化したい人は、ぜひ参考にして下さい。
有給休暇は誰でも利用・消化できるの?
有給休暇について、次のような説明がされています。
年次有給休暇とは、一定期間勤続した労働者に対して、心身の疲労を回復しゆとりある生活を保障するために付与される休暇のことで、「有給」で休むことができる、すなわち取得しても賃金が減額されない休暇のことです。
「厚生労働省HP」より
この中の「一定期間」として、次の2つの期間を定めています。
- 雇い入れの日から6か月経過していること
- その期間の全労働日の8割以上出勤したこと
「厚生労働省HP」より
この条件を満たした人は、有給休暇を誰でも利用することができます。
有給休暇として付与される日数は「週所定労働時間」「所定労働日数」「1年間の所定労働日数」によって次の2つに分類されます。
年次有給休暇付与日数 | |
週所定労働時間が30時間以上、所定労働日数が週5日以上の労働者、又は1年間の所定労働日数が217日以上の労働者 | 表1 |
週所定労働時間が30時間未満で、かつ、週所定労働日数が4日以下、又は1年間の所定労働日数が48日から216日までの労働者 | 表2 |
厚生労働省HPより作成
このように、労働時間や出勤日数が違う正社員とアルバイトでは付与される有給休暇の日数が変わることになりますが、雇用形態に関係なく、誰でも有給休暇を利用することができます。
会社を退職する時に有給休暇を消化する方法
誰でも利用することができる有給休暇ですが、会社を退職する時に有給休暇を取得する方法には、次の2通りがあります。
- 退職後に会社へ行かない方法
出社 | 有給休暇消化 | 退職日 |
- 退職後に会社へ行く方法
有給休暇消化 | 退職日 | 出社 |
有給休暇を消化するタイミングの問題で、退職後に会社へ行くかどうかの違いになります。
どちらにも共通して言えることですが、特に退職後に会社へ行かない有給休暇の消化方法は、有給消化後は全く会社へ行かないため、早めから退職準備を進めていく必要があります。
転職する時に有給休暇を最大限消化するためのポイント
退職時に有給休暇を消化する方法には2通りの方法がありましたが、有給休暇を最大限消化するための前提として「円満退社」を目指す必要があります。
退職をすることで一緒に働くことはなくなりますが、会社に対する不満の有無に関わらず、今までお世話になった会社です。
円満退社のために最後の退職手続きを問題なく進めていくことで、有給休暇の消化もスムーズに行うことができます。
円満退社をする前提の上で、今まで消化できなかった残りの有給休暇を最大限消化するためのポイントとして「退職までのスケジューリング」があります。
どちらの有給消化方法を選択しても、退職日から逆算して、その日までにやるべきことを早めに処理することが大切になります。
退職までにやるべき主な事として、次のようなものがあります。
- 仕事の引継ぎ
- 挨拶回り
- 退職届の提出
- 会社から預かった物の返却
- 会社から受け取る書類
自分がやっていた仕事の引継ぎにはじまり、お世話になった社内外の人への挨拶回りなど、退職時にはやるべきことが多くあります。
また、会社から預かっていたIDカードや名刺、備品などの返却も忘れないように注意が必要です。
特に、退職時に会社から受け取る書類の中には、転職先の会社へ提出する書類もあるため、チェックリストを作り、漏れがないように気をつけて下さい。
細かい退職手続きや会社から受け取る書類はこちらの記事でも紹介していますので、参考にして下さい。
これらの、退職までにやるべきことをやれば、何も遠慮をすることなく有給休暇を消化することができます。
年次有給休暇は、労働者が請求する時季に与えなければならないと労働基準で定められています。
使用者は、労働者が請求した時季に年次有給休暇を与ることが事業の正常な運営を妨げる場合にのみ、他の時季に年次有給休暇をえることができますが、年次有給休暇を付与しないとすることはできません。
「厚生労働省HP」より
このように、有給休暇は遠慮して消化するものではなく、労働条件を満たした人が利用できる権利になり、会社も時季変更権は行使できても、付与しないことは禁止されています。
会社で早めに退職準備を進めていき、上司をはじめ、職場の人と調整をしながら残りの有給休暇を最大限消化するようにして下さい。
まとめ
転職が決まった人が、退職時に有給休暇を最大限消化するためのポイントを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
転職先が決まった人は、有給休暇を取得することで次の転職先への転職準備や、働き始めた後には難しい長期の休みを利用して、リフレッシュすることもできます。
早めの退職準備を心がけ、円満退社の上で、有給休暇を最大限消化するようにして下さい。