このような疑問を持っている人はいないでしょうか?
この記事では、退職時、転職時・失業時、転職後のそれぞれのタイミングで支給される手当について紹介しています。
転職活動をする時の経済的な負担を少しでも和らげるために、自分がもらうことができる手当を知りたい人は、ぜひ参考にして下さい。
転職活動をする時の費用はどれくらい?
下のデータは、転職経験者1,000人に転職活動で使った費用を聞いたものになりますが、1〜3ヶ月の転職期間でかかる転職活動の平均的な費用が約55万円となっています。
「リクナビネクスト 転職成功のための資金計画」より
転職活動するタイミングによって転職活動費用に大きな差があり、在職中に転職活動を始めた人の費用は約37万円なのに対して、退職後に転職活動を始めた人の費用は約71万円と、約2倍の開きが出ています。
このような費用差も考えて、転職活動費用には月給の1〜2ヶ月分の費用がかかることを想定して転職活動を始める必要があり、自分がもらえる手当をしっかりと把握してから転職活動を始めることが大切になります。
退職時に支給される手当とは?
退職時に支給される手当として「退職金手当」があります。
下の2つの表は、勤続年数が20年以上の長期間勤務した場合と、15年以下の短期間で退職した場合に支給される退職金手当を表したものになります。
平均退職金額(勤続年数が20年以上かつ45歳以上の退職者)
(単位:万円) | 高校卒 (現業職) |
高校卒 (管理・事務・技術職) |
大学卒 (管理・事務・技術職) |
定年退職 | 1,128 | 1,673 | 1,941 |
会社都合退職 | 1,004 | 1,573 | 1,807 |
自己都合退職 | 784 | 1,159 | 1,586 |
早期優遇退職 | 1,418 | 1,945 | 1,966 |
「厚生労働省 平成25年就労条件総合調査の概況」より作成
勤続年数 | 高校卒 | 高専・短大卒 | 大学卒 |
1 | 65,000 | 68,000 | 87,000 |
3 | 163,000 | 183,000 | 236,000 |
5 | 321,000 | 359,000 | 440,000 |
10 | 912,000 | 959,000 | 1,148,000 |
15 | 1,747,000 | 1,862,000 | 2,251,000 |
「マイナビ転職HP」より引用・作成
退職金手当は勤続年数の他に、自己都合や会社都合、学歴によっても支給額が異なることが分かります。
支給される要件には3年間勤務した場合など、会社ごとに規定が異なるため、会社の就業規則を事前にチェックしておくことが大切になります。
転職時・失業時に支給される手当とは?
会社を退職後、次の転職先が決まるまでの転職活動期間中に支給される手当として、雇用保険による「就職促進給付」があります。
就職促進給付は、早期再就職を促進することを目的として給付されるもので、主な手当には次のよなものがあります。
就職促進給付 | |
再就職手当 | 基本手当の受給資格がある方が安定した職業に就いた場に基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あり、一定の要件に該当する場合に支給されます。 |
就職促進定着手当 | 再就職手当の支給を受けた人が、引き続きその再就職先に6か月以上雇用され、かつ再就職先で6か月の間に支払われた賃金の1日分の額が雇用保険の給付を受ける離職前の賃金の1日分の額(賃金日額)に比べて低下している場合、就業促進定着手当の給付を受けることが出来ます。 |
就業手当 | 就業手当は、基本手当の受給資格がある方が再就職手当の支給対象とならない常用雇用等以外の形態で就業した場合に基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上かつ45日以上あり一定の要件に該当する場合に支給されます。 |
常用就職支度手当 | 常用就職支度手当は、基本手当の受給資格がある方(基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1未満である方に限ります。)、高年齢受給資格者、特例受給資格者又は日雇受給資格者のうち、障害のある方など就職が困難な方が安定した職業に就いた場合に、一定の要件に該当すると支給されます。 |
移転費 | 受給資格者等がハローワーク、特定地方公共団体または職業紹介事業者の紹介した職業に就くため、又はハローワークの所長の指示した公共職業訓練等を受講するため、その住所又は居所を変更する必要がある場合に、受給資格者本人とその家族(その者により生計を維持されている同居の親族)の移転に要する費用が支給されます。 |
広域求職活動手当 | 広域求職活動費とは、受給資格者等がハローワークの紹介により遠隔地にある求人事業所を訪問して求人者と面接等をした場合支払われるもので、交通費及び宿泊料が支給されます。 |
「ハローワーク 就職促進給付」より作成
支給要件の詳細は、ハローワークのこちらのサイトを参考にして下さい。
→ハローワーク就職促進給付
転職後に支給される手当とは?
利用する転職サイトや転職エージェントによっては、転職後に「祝い金」という形で手当を受け取ることができます。
祝い金は、転職サイトや転職エージェント各社が、自社の転職サービスを利用してもらおうと始めたもので、転職サービスを利用して転職が決まることで、祝い金を受け取ることができるシステムになっています。
先ほど紹介したように、転職活動では何かと費用がかかるため、転職が決まった後に祝い金として臨時収入が入ることで、祝い金がある転職サイトや転職エージェントを利用する転職者も増えています。
しかし、転職者自身が申し込みをしなければ祝い金をもらえないことや、祝い金目当てに自分と合わない転職サービスを利用しないよう、利用する時には注意が必要です。
まとめ
退職時、転職時・失業時、転職後のそれぞれのタイミングで支給される手当について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
転職活動では経済的な負担もあり、場合によっては転職活動を続けていくことが難しくなる場合もあります。
自分が受け取れる手当をうまく利用しながら、転職活動を進めていって下さい。